「6000万円稼ぎましょう」の謳い文句も…被害増加傾向の“金融商品詐欺”その実態を被害者が語る

日経平均株価が史上最高値を更新するなど投資への関心が高まるなか、詐欺の被害も増えています。うその投資話を持ちかけられ数千万円をだまし取られた男性が被害の実態を語りました。

◆「6000万円稼ぎましょう」そんな謳い文句に乗せられ…
男性「利益率のほうに目が行った。まんまと騙されたな、と…」

福岡市に住む70代の男性は、去年11月から12月にかけて、SNSで嘘の投資話を持ち掛けられ数千万円をだまし取られました。以前から株や投資信託を購入するなど投資の経験がある男性はある日、フェイスブックに載っていた広告に目が止まりました。そこには「6000万稼ぎましょう」の謳い文句が。この広告をクリックしたのが、被害のきっかけでした。

◆有名投資家の名前を使い、信用させる手口か
男性「有名な村上さんというファンドの名前が出ていて、そこで参加してみようか、と。LINEに登録してくださいと指示された」

登録したLINEのグループ内では、「投資で大きな利益を得た」といった情報が毎日のように飛び交いました。

男性「アメリカの動向や金の動向など、信じられるような内容だった。1日80万とか100万とか増えていましたから…」

こうした儲け話を信じ込んだ男性は、その後、LINEでやりとりをし、指定された口座に6回にわたりあわせて数千万円を振り込んでしまいました。

男性「利益を示す画面がちゃんと出てきて、信用してしまった」

◆去年を大幅に上回るペースで被害急増、背景には投資への関心の高まりも
株や証券などに関するうその情報を伝え、利益が得られると誤信させて金をだまし取る「金融商品詐欺」。福岡県内では、去年19件と被害が急増し、被害の総額は3億3000万に上りました。今年は、今月25日時点で39件と去年を大幅に上回るペースで被害が起きていて、被害の総額は、すでに6億円を超えています。

福岡県警・生活安全総務課犯罪抑止対策室 下村篤史室長「投資名目の金融商品詐欺につきましては、著名人の名前が使われることが多くございます。絶対に儲かる、あなただけに教えますよ、といったうまい話は詐欺だと思ってください」

男性は、金融機関からの声掛けで初めて詐欺の被害にあったことに気付きました。

男性「1回の投資で普通100万、200万の利益は出ませんから。(詐欺ではないか、ということを)取引の際に確認したかというと確認してないんですよ。なんにもしてないじゃないか、というのが自分の反省」

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